イラク、アフガニスタンから帰還した兵士とその家族たちは、2002年から反戦運動を組織し始める。ヴェトナム戦争時に高揚した反戦運動は徴兵制下の運動だったが、「対テロ戦争」に派遣されているのは志願兵。どのような動機と論理で、「自由意思」で参戦した兵士と家族たちは反戦を訴えるに至ったのだろうか?市川ひろみ京都女子大教授の寄稿の最終回。(整理/石丸次郎)
【他の写真を見る】 路上で米軍の身体検査を受けるバグダッド市民
「死傷の危険にあるのは、私たちの愛する人々である。その経験から傷つき帰還してくるのは、私たちの愛する人々である。無実のイラク市民の負傷・死とともに生きていかなくてはならないのは、私たちの愛する人々である」
アメリカ軍兵士・帰還兵は、軍内外で反戦運動を行なってきた。特にヴェトナム戦争時には、多彩な活動が展開された。1970―71年には、徴集された4人に1人が、反戦ビラ、反戦カフェ、サボタージュなど何らかの不服従・反戦活動に関わっていた(49)。当時は徴兵制であったため、多くの人々―社会的に恵まれた環境にある人々も含め―が直接の当事者であった。
「反戦ヴェトナム戦争帰還兵の会(Vietnam Veterans Against the War: VVAW(50))」による戦場の実態を知らせる活動は、アメリカ社会において広く人々の注目を集めた。
しかしながら、現在は志願制であり、すべての兵士は「自由意思」で入隊しているため、現役の兵士が反戦の活動に関わりにくい。「対テロ戦争」では、戦場を経験した帰還兵による運動だけでなく、兵士の家族らによる反戦運動が登場した(51)。
2002年に結成された「声を上げる軍人家族の会(Military Families Speak Out: MFSO(52)」は、軍に親族あるいは愛する人をもつ、イラクおよびアフガニスタンでの戦争に反対する人々の組織である。
「家族や愛する人を軍人・兵士にもつ人間として、私たちには、イラクでの戦争に反対する特別の必要性と無比の役割がある。現在戦場にある、かつていた、これから赴くであろう人々は私たちの愛する人々である。死傷の危険にあるのは、私たちの愛する人々である。その経験から傷つき帰還してくるのは、私たちの愛する人々である。無実のイラク市民の負傷・死とともに生きていかなくてはならないのは、私たちの愛する人々である」
として、イラクの人々も、アメリカ軍兵士も、そしてその家族も愛する人をもつ同じ人間であることを強調している。
現在では、およそ4000の家族が加わっている。彼らは、アメリカ全土のみならず、英国など他国の軍人家族ともつながりをもつ。2003年8月にMFSOは、1985年に核兵器拡張競争に抗議する帰還兵によって設立された「平和のための帰還兵の会(Veterans for Peace: VFP(53))」のメンバーらとともに「ただちに兵士たちを故郷に還せ(Bring Them Home Now)」キャンペーンを展開した。
2004年7月には、VFPの助言協力を得て、「反戦イラク帰還兵の会(Iraq Veterans Against the War: IVAW(54)」が結成された。イラクからの全占領軍の即時かつ無条件の撤退、すべての退役軍人および現役軍人に対する医療保障その他の給付、イラク国民への賠償をその活動の目的としていた。
IVAWは、2008年3月、メリーランド州で公聴会「冬の兵士―イラクとアフガニスタン 占領の目撃者」を開催した。これは、1971年、ヴェトナム戦争時にミシガン州でVVAWが開催した冬の兵士公聴会にならったものである。帰還兵、現役兵、家族ら200人以上が集い、4日間にわたって数十人が証言した。
これらの反戦運動は、帰還兵自身の尊厳を回復するという意味もある。IVAW創設者のひとりで、コロラド陸軍州兵憲兵部隊の一員として2003年3月から04年2月までイラクで服務したケリー・ドーアティによれば、
「私たちの組織は、癒しと、自分自身がすでに失ったと思っていた自身の再生を意味するとともに、他の人たちを苦しめた自分の役まわりを償うことや、相互に支援し合い、母国のために立ち上がり続けることも意味している(55)」。
ある会員は、海兵隊におけるすべての軍務よりIVAWでの仕事に誇りを感じる、とも語っている。
「平和のための戦没兵士家族の会(Gold Star Families for Peace)」は、24歳だった息子ケーシー・シーハンを2004年にイラクのサドル・シティで亡くしたシンディ・シーハンらによって、05年に設立された。彼女は、息子の写真を手に「私は彼ら(国防総省)に、国防長官の政策の結果を見せたかった」と語っている。
彼女にとって、息子の死を意味のあるものにすることは、戦争を終わらせることであり、彼女は、アメリカ各地はもちろん、海外でも活発な反戦活動を行ない、イラク反戦運動の象徴的な存在となった(56)。
引用:<連載最終回>米国「対テロ戦争」の兵士と家族(7) 帰還兵が始めた反戦運動 市川ひろみ
●時計以外にもいろいろそろった時計総合館
マルチメディア館から都庁方面に少し歩いたところにある時計総合館は、地下2階から地上4階まで堂々の6フロアあるビルディング。まずは地下からのぞいてみましょう。
【時計総合館とアダルトソフト売り場の秘密】
地下2階は時計の修理、電池交換、さらに時計バントの交換をやってくれるフロア。ものすごい数のバンドが12ミリ、14ミリ、17ミリ……というバンド幅ごとに並んでいます。そしてここは意外に(失礼)いつ行ってもお客さんがそこそこいらっしゃいます。時計のバンドを変えるだけでガラッと雰囲気も変わって気分転換にもなりそうですわね。
地下1階に上がります。こちらはメガネやサングラス、老眼鏡コーナーです。最近スマホを離さないと見えなくなってきたんだよなぁ~という貴方はそろそろ老眼鏡を準備しておかなくてはいけません。こちらではそんな方のために視力測定を無料でやってくださるみたいですわよ。持っていったメガネのクリーニングも無料! 至れり尽くせりです。
地上1階、こちらは時計総合館のメインともいえる売り場でしょう。セイコーやカシオ、シチズンなど国産の売れ筋腕時計がずらり! 1000円以下のカジュアルウォッチなどもあって外国人客が物色している姿をよく見かけます。
2階はロレックスやオメガといった海外ブランドの腕時計がすてきな感じです。箱がないとか少しだけキズが入ってしまっているものなどのアウトレット品コーナーもありますのよ。
3階は海外ブランドのバッグや財布、傘、ベルトやZIPPOなどが置いてある売り場。香水なんかもあるのでさながら空港の免税品店みたいな雰囲気ですの。ショーケースの中には20万円近い万年筆のような高級筆記具なども。高級腕時計をたくさん持っているお金持ちが買いそうな腕時計用収納ボックスなんかもあります。
4階は置き時計や掛け時計、目覚まし時計、トラベルクロック、キッチンタイマーなどのコーナーです。昔、結婚式の引き出物でいただいたような置き時計を久々に目にしましたわ。
……とここまで書いてきて、実はわたくし普段から腕時計をしないんですの。ただし、ちょっとだけ気になっているのがアレですの、アレ、Apple Watch! そういえば見当たりませんでしたわね、何階にありますの? とお店の人に聞いてみると「パソコン売り場の方になりますのでマルチメディア館に行ってください」ですと。Apple Watchは時計館にはありませんのー! というオチでした。
●アダルトソフト売場
Apple Watchをマルチメディア館まで見に行って気が済んだところで、いよいよアダルトソフト売り場に潜入です。編集部さんからは“写真は撮ってきてもらっても掲載できませんからいらないです”と言われたのですが、記事を書く以上この目にしっかりと焼き付けて来なくてはいけません。
そんなわけで目をギラギラさせて時計館の隣にある“ヨドバシビル”前に立ちました。アダルトソフト売り場はこのビルの5階。売り場に行くには奥のエレベーターを使います。で、こちらのエレベーター、動きがミョーに遅いのは壁に貼ってあるアダルト関連の新商品チラシやアダルト関連イベントの告知ポスターなどを少しでも長く見せようとするヨドバシ側の思わくだと思われます。
エレベーターがち~んと開いて2、3歩進むと売り場の入り口になります。男性の店員さんに「いらっしゃいませ~」とフツーに言われて店内奥へ。左を向くと隅っこにアダルト書籍、そしてDVDソフトがレンタル屋さんみたいにジャンル別(なのか?)にどーんと並んでいます。より高画質を求める方のためにBlu-rayのコーナーも少しだけありますの。Blu-ray版には3Dのものもあって、ゆきぴゅーとしては何がどう飛び出るのか気になるところではありますが先に進みます。
再びレジのところに戻ってお次は右側へ。こちらはアダルトアニメと、いわゆるエロゲーと呼ばれるゲームソフトのコーナー。さきほどの実写版ソフトに比べてお値段高めなのがびっくりですが、アニメの方が手間がかかるといえばかかるわけで当たり前なのでしょうか? そんなことを考えながらレア中のレアな売り場、アダルトソフトコーナーを後にしたのでした。
さて、2カ月にわたってヨドバシカメラ新宿西口本店の隅から隅を勝手な私目線でリポートしてきたコラムも今回で最終回となりました。ビルや売り場がたくさんありすぎて面倒で分かりづらいけれど、行くたびに毎回ちょっとだけ新しい発見があって楽しいヨドバシカメラ新宿西口本店。きっとこれからも末永くお世話になると思いますわ~!
電気自動車(EV)メーカーの米テスラ・モーターズは、「モデルS」に追加した「オートパイロット(自動運転)」システムを安全機能と位置づけ、自動運転車の実現に向けた重要な足掛かりだとうたっている。しかし、モデルSの所有者たちは、「オートパイロット」のあら探しに躍起になっている。
ハードウエアとソフトウエアを組み合わせ、高速道路でのハンズフリー・クルーズ(一定速度での巡航)や車線変更といった機能を提供する同システムは、10月15日に利用可能になった。それ以降、動画投稿サイトのユーチューブには、決してお勧めできないドライバーの行動が何十件も投稿されている。例えば、走行中に新聞を読んだり、システムの欠陥を詳細に説明したりする場面や、事故寸前の場面などだ。
これらの動画は、自動運転機能をいかに早く市場に提供すべきかをめぐる自動車業界の葛藤を浮き彫りにする。テスラのオートパイロットには、他社がアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC=定速走行・車間距離制御装置)と呼ぶ機能が含まれる。これは、カメラが検知できるほどに車線が明確である限り、車をレーン内にとどめ、加速と減速を自動で行う機能だ。
しかし、テスラもオートパイロットを完璧だとは言っていない。オートパイロットでは交差点内は走行できず、悪天候時や、車線が消えている場所ではうまく機能しないと説明している。このほか、「止まれ」の標識や信号、工事などで使われる三角コーンも認識できないという。同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)も現行の技術が「ベータ版」、つまり未完成品だと述べている。
投稿された動画には、車が猛スピードで走行する間、ドライバーが後部座席で「ハムレット」を読むものさえある。
同社は、こういった行動がシステムの想定する限界を超えていると指摘。こうした行動を取らないよう繰り返し訴えているほか、ドライバーの関与を維持するために設計された「チェック・イン」機能を導入した。つまり、毎分数回はハンドルに手が触れていなければならないようにした。同社広報担当者は、このシステムがドライバーの関与を必要とする「文字通りhands-on(実践的な)」システムだと述べている。
サウスカロライナ州在住のテスラ車オーナーで、オートパイロットに関する2本の動画を制作したオースティン・マイヤーさん(46)は、このソフトウエアが「バージョン1.0(初回版)にわずかに達しない」と形容している。ただ同時に、人命を救い、移動性を向上させ得る技術の進歩を待つよりもむしろ、こうした技術を提案して改善しようというテスラの意気込みを高く評価したいと述べている。
1本の動画ではマイヤーさんは、オートパイロットが三角コーンを認識できなかったために自身がハンドルを握り、それを回避せざるを得なかった。もう1本の動画は、走行中にマイヤーさんが新聞を読んでいるため、前方の視界が遮られている様子が映ったものだ。これについてマイヤーさんは、同乗者が前方を見られる状態だったとし、しかも走っていたのは私道だったと釈明した。
マイヤーさんはこの機能について、「道路から目を離せる瞬間があると思うべきでない」と指摘。「現段階で言える最も重要な点は、短時間の安全のために実験的なベータ版のソフトを使っていると考えるべきだ」と話した。
グーグルを含め、他の自動運転車の開発企業やソフトウエアメーカーは、人間による制御と自動制御を切り替えられる車の開発に見切りをつけている。例えばグーグルは、ハンドルをなくし、人的要因を完全に排除できるまで待つ意向を示している。
マサチューセッツ工科大学のロボット工学専門家ジョン・レナード氏は、テスラのオートパイロット機能はリスキーだと指摘。「オートパイロット」という名称も、自動で車を運転できるという印象を与えていると述べた。
同氏は「テスラ車のオーナーは、本来想定されていないような状況でオートパイロット機能を使用するのをやめなくてはならない。これはおもちゃではない」と警告。さらに「判断力と常識を用いなければ、自身の生命のみならず、他人の生命をも危険にさらす。オートパイロットの作動中に自分で動画を撮影する行為は、無謀で危険極まりない」と話した。
By MIKE RAMSEY
引用:テスラの自動運転機能、ドライバーはあら探し-事故寸前の動画も
豊田自動織機は、ハイブリッド車用の電動コンプレッサー、DC-DCコンバーター、リア走行インバーター、ACインバーターを新たに開発。開発品はトヨタの新型『プリウス』に搭載される。
[関連写真]
カーエアコン用電動コンプレッサー「ESB20」は、新開発のモーターの採用と圧縮構造に改良を加え、現行プリウスに搭載の「ES14」に対し小型・軽量化を実現しながら冷房能力を30%向上するとともに、消費電力を8%低減している。
DC-DCコンバーターは、放熱性に優れた厚銅基板を世界で初めて開発。部品の集積方法を見直し、現行プリウス用に対し体積で50%、重量で60%の小型・軽量化を実現している。
リア走行インバーターは、プリウスに初設定される4WDモデルに搭載。空冷方式を採用することで冷却用の配水管の取り回しから開放され、車両搭載への自由度が向上。さらに、ラゲッジルームへ搭載するため静粛性も高めている。
1500W ACインバーターは、ケースの構造を改良し、冷却ファンや電子部品のレイアウトを大きく見直すことで、体積を30%小型化し、車両搭載性を向上させている。
《レスポンス 纐纈敏也@DAYS》
引用:豊田自動織機、新型 プリウス 向け四輪駆動用リア走行インバーターなど開発
日本ハムの中嶋聡捕手兼バッテリコーチ(46)の引退会見が2日、千葉県鎌ケ谷市内で行われ、「悔いのない野球人生だった」と29年間の現役生活を振り返った。
中嶋は1987年、鷹巣農林高から阪急(現オリックス)にドラフト3位で入団。その後は西武、横浜を経て2004年から日本ハムでプレー。阪急出身の最後の現役選手だった。現役生活を終えることになった日本ハムについては「最後に一番長くプレーさせていただいた球団には、感謝の気持ちしかない」と謝意を述べた。
今後は日本ハムのゼネラルマネジャー(GM)特別補佐に就任し、来季は提携球団である大リーグ・パドレスで1年間にわたりコーチ留学を行う予定。
引用:「悔いのない野球人生」最後の阪急出身選手の日ハム・中嶋が引退会見
管理工学研究所の日本語データベースシステム「桐」は、1986年に販売を開始してから2016年で30周年を迎える。同社は、日本のコンピュータ産業黎明期の1967年、ソフトウェア専門メーカーとして誕生した。今でいうベンチャーの草分けだ。2017年に創業50周年を迎える同社の立壁克之社長は、「『桐』は根強いファンに支えられて、再び息を吹き返している」と、根強いユーザーに支えられていると語る。
●長い「冬眠期間」もファンが支えた30年
「桐」は防衛庁をはじめとする官公庁や大手企業、中小企業、個人まで幅広い層に根強いユーザーがいる。現在まで累計200万以上のユーザーに使われている。発売当初から、複雑なプログラミングをしなくても、画面を見ながら手操作で必要なデータを抽出できる使い勝手の良さが評価されていた。
だが、1995年のいわゆる「Windows 95」の登場で、マイクロソフト社製のOSが普及するにつれ、販売本数は減っていった。会社の経営も、新規事業である携帯電話のソフト開発や医療機関向けの電子カルテ(XDS地域医療連携システム)、教育機関の時間割作成支援など、法人向け事業を強化していった。
ソフト業界の激しい変化の波を乗り越えてきたのも、「人と同じことはしたくない」という約100人の技術者集団を抱える同社ならではの特徴だろう。
最近では、スマートフォンにAndroidOSを搭載する際にチューニングする受託事業が好調という。この間の「桐」について、立壁社長は「冬眠の期間だった」と表現する。立壁社長自身、1988年に管理工学研究所に入社して最初に手掛けた仕事が「桐」のソフト開発だったから愛着がある。
「桐」のバージョンアップやバグ修正、Windowsへの対応などはしっかりとサポートしてきた。そうこうしている間に来年で30周年。「桐」を購入したユーザーが、その後もずっと使い続けて支えていたのだ。
●「30周年カウントダウン」の第2弾でWindows 10対応
今年は「30周年カウントダウン」と称する第1弾を3月16日に実施した。「桐10」ユーザーを対象に、サービスパック「桐10 sp1」のダウンロード公開をした。地名や人名を確実に入力・表示・印刷するためのフォント関連機能などを強化した。
8月3日には、第2弾のソフトを公開。Windows 10の対応とマイナンバー制度の施行に伴うセキュリティ機能を強化した。10月2日には「桐10 sp2」として販売を開始している。
Windows 10対応では、インストールはもちろん、Windows 7やWindows 8.1を使っているPCに「桐10 sp2」をインストールした後、Windows 10へアップグレードしても、そのまま使えるようにしている。
セキュリティ機能では、「使う場所」や「使う人」をガードするデータ暗号化機能「セキュア桐」をリニューアルした。
検出された障害の修正やデータベースエンジンのチューニング、文字出力を担う「フォント管理エンジン」のアルゴリズム改善など基本性能を向上させながら進化している。
「来年は桐の30周年と、会社設立50周年の1年前のカウントダウンが重なる年。新しいサービスを発表していくので期待してほしい」と、立壁社長は意欲を燃やす。
(BCNランキング 細田立圭志)
引用:[特集]根強い「桐」ファンに支えられ、30周年カウントダウンでWindows 10対応
「東京」 既報、インスパイアー(株)(TDB企業コード:986538187、資本金15億4903万632円、東京都中央区入船1-9-8、代表駒澤孝次氏)は、10月23日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人は楠森啓太弁護士(中央区銀座8-12-13、東京銀座法律事務所、電話03-3546-6830)。債権届け出期間は11月27日までで、財産状況報告集会期日は2016年2月2日午前10時。
当社は、1991年(平成3年)6月に、ジャスダック上場の通信機器販売会社(株)フォーバルのグループ会社として設立。ソフトウエアの企画開発・販売を手がけ、特にセキュリティー関連分野に強みを有していた。2001年12月には大証ナスダック・ジャパン市場(現・JASDAQ)に上場。2007年3月期には年収入高約21億700万円を計上していた。
近年は、セキュリティー関連ソフトの導入が一巡し、同業他社との競合が激化したことで業況が低迷。2008年3月期には年収入高約17億5400万円を計上していたが、収益面では経常赤字が続き、継続企業の前提に関する注記がなされていた。同時期に再生ファンドが株式公開買付を実施したことでフォーバルグループから離れ現商号に変更し、新規事業を模索するなど業況の改善に努めたものの、2011年3月期には債務超過に陥っていた。また、2013年3月期の年収入高は約4600万円にまで落ち込むなど、その後も販売不振に歯止めがかからず資金繰りが悪化。こうしたなか、保証債務2.5億円および公正証書による違約金5000万円について当社と係争中だった合同会社エコ(港区)より2014年5月2日までに東京地裁へ破産を申し立てられていた。
その後、東京地裁は、当社が上記違約金等以外の借入金及び未払金の一部を支払っており、さらに運転資金として残高を有していることから、支払不能状態であるとは認められないと判断。また、増資を行ったことで債務超過が解消されたとし、現時点において債務超過に陥ったことを認める的確な証拠はないとして同年7月1日に棄却されていたが、有価証券上場規程第604条の4第1項第2号(有価証券報告書又は四半期報告書の提出遅延に該当)により9月13日には上場廃止となっていた。
負債は約9億円の見込み。